公益社団法人 長野県防犯協会連合会

防犯信州

令和4年度防犯ポスターコンクール

2022.11.21

令和4年度防犯ポスターコンクールは、児童生徒の防犯意識の向上と防犯知識の普及啓発を図るため、令和4年10月6日(木)長野県庁において最終審査が行われました。本年度は県内小学校251校、5,340点、中学校56校、1,119点の合計307校、6,459点の応募があり、県下警察署・地区防犯協会単位で行われた審査会を経て、最終審査対象149点の中から、厳正なる審査により、特賞6点(うち知事賞3点)、金賞、銀賞、銅賞、佳作を選定しました。結果は次の通りです。

県内全域から甲乙つけがたい力作がたくさん集まりました。
 

審査員の皆さんによる厳正な審査が行われました。

 【審査員講評】

全体講評
 本年度は新型コロナ感染拡大第7波が猛威を振るい生活に多大な影響がありました。応募総数が若干減少したものの、昨年と同程度の応募があったことは、本コンクールが学校教育の中に位置づけられ、防犯への意識高揚の機会となっていることを改めて感じました。特に5年生の部には3000点を超える応募があり、防犯ポスターを大切にしている様子もうかがわれました。県下全域から選抜された作品には、賞作品を選出するにはとても熟考を要しました。また、ポスターのテーマは現在の社会の状況を反映しており、児童生徒が身の回りに起きている犯罪への関心の高さも感じました。

審査員

長野県美術教育研究会会長
長野市立信更小学校教頭
村松哲史先生

【知事賞】

佐久穂町立佐久穂小学校5年生
高見澤心音さんの作品
「本当について行っても大丈夫?犬を一緒に探してくれない?」

講評
 まさに犯罪が行われているその様子を第三者の視点で構図化し、人物をシルエットで表すことで表情を想像させる効果となっています。文字、背景とともに単色で構成しながら赤色でポイントとなる部分を強調されている工夫が目を引きました。

南木曽町立南木曽中学校1年生
長谷部桃菜さんの作品
「あの頃には戻れない」

講評
 薬物乱用の怖さを画面2分割で対照的に表現し、背景や暗く落ち込んだ人物のグラデーション効果を巧みに取り入れています。それぞれのモチーフも丁寧に描かれ、文字にも感情を表す工夫がなされています。右側の弾んでいる人物のシルエットが大切にしたい未来を象徴的に表現しています。

辰野町立辰野中学校2年生
松尾柚香さんの作品
「『キャッシュカード預かりますよ』それ詐欺です」

講評
 背景、人物、カードを差し出す両手が遠近法によって描かれ、画面に空間をつり出しています。警察官を装った人物の表情を隠し、顔や手を黒系統の色で表すことにより警戒心を惹起させます。文字も大きさが適切で読みやすい工夫もされていて、ポスターとして質の高い作品に仕上げられています。

 【特  賞】 

駒ケ根市立赤穂南小学校4年生
小岩井晴陽さんの作品
「オレオレ詐欺に気をつけろ」

講評
 電話で詐欺を仕掛けている人物が画面に大きく黒色で描かれ、顔の表情を画面中心に配置して不気味な感じを表現しています。現金を引き出すカードをつかもうと手前に伸びている手の動きも詐欺のねらいが端的に示されています。

諏訪市立城南小学校6年生
伊藤琢人さんの作品
「これって詐欺?まず相談を!」

講評
 詐欺の被害に遭っている方へ今すぐに忠告したい気持ちが伝わってくる作品です。画面左の困った表情で現金預け払い機を操作している場面と画面右の暗い色調の中で悪意に満ちた表情の人物が対照的に描かれ、詐欺犯罪の怖さが感じられる構成となっています。

長野市立犀陵中学校3年生
西條由奈さんの作品
「家族の絆で詐欺から守ろう」

講評
 家族の絆で詐欺被害防止を呼び掛ける作品です。三世代家族の顔が画面中央に配された構図が目を引くとともに身体を寄せ合う形の組み合わせやそれぞれの手の動きが絆の温かさを表現しています。
背景色と文字の色も調和し、読みやすく一目で作者の思いが伝わる作品となっています。